マンション管理士 過去問
令和7年度(2025年)
問39 (マンションの建物及び附属施設の構造及び設備 問5)
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問題
マンション管理士試験 令和7年度(2025年) 問39(マンションの建物及び附属施設の構造及び設備 問5) (訂正依頼・報告はこちら)
- 中性化とは、コンクリートが空気中の炭酸ガス、その他の酸性ガスあるいは塩類の作用によりアルカリ性を失っていく現象をいう。
- エフロレッセンスとは、コンクリート表面に出る黒色の汚れを指し、コンクリート内部のアルカリ成分が水分とともに表面に移動し、二酸化炭素と反応して炭酸カルシウムになったものである。
- ポップアウトとは、コンクリート内部の鉄筋に沿ってひび割れが生じる現象をいう。
-
錆(さび)汚れとは、コンクリート表面が金属の錆により汚れる現象であるが、コンクリート内部の鉄筋は酸化被膜によって保護され錆が防がれていることから、錆汚れの原因になることは少ない。
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この過去問の解説 (3件)
01
頻出論点である鉄筋コンクリートの劣化現象に関する問題です。特徴的な色や形状、原因などを軸に覚えて確実に得点したい論点です。
(適切)コンクリートはアルカリ性であることにより、鉄筋を錆から守っています。<空気中の炭酸ガス、その他の酸性ガス>等と反応してアルカリ性を失う現象を中性化といい、本肢は適切です。
(不適切)エフロレッセンスは「白華現象」とも呼ばれ、白色の粉状です。本肢の<黒色の汚れ>は色が異なり、不適切です。発生機序を説明する本肢のその他の部分は正しい内容です。
(不適切)ポップアウトと来たら「円錐形」です。コンクリート内部の部分的な膨張圧により、表面が円錐形のくぼみ状に破壊された状態を言います。本肢の<コンクリート内部の鉄筋に沿ってひび割れが生じる現象>は、中性化による鉄筋の膨張が原因です。
錆(さび)汚れとは、コンクリート表面が金属の錆により汚れる現象であるが、コンクリート内部の鉄筋は酸化被膜によって保護され錆が防がれていることから、錆汚れの原因になることは少ない。
(不適切)錆汚れについて、本肢の<コンクリート表面が金属の錆により汚れる現象>という説明は正しいです。金属が露出しているわけではないのに表面が汚れる理由は、<コンクリート内部の鉄筋>が腐食して、その錆がひび割れ部から流出するためです。<錆汚れの原因になることは少ない>という本肢は不適切です。
正解肢の「鉄筋コンクリートの中性化」については、以下の点も押さえておきましょう。
・中性化により鉄筋が錆びると、鉄筋の強度が低下します。結果として躯体全体の耐久性が下がります。
・鉄筋は錆びると膨張し、内部からコンクリートを押し出すことで、ひび割れなどの劣化現象を招きます。
・中性化は外壁から徐々に進行するのが一般的です。かぶり厚さ(コンクリート表面と内部鉄筋との距離)が不足していると、早く進行しがちです。
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02
鉄筋コンクリートの劣化現象に関する問題です。
適切
本来であれば鉄筋は酸化していくものですが、
コンクリートに含まれるアルカリ性によって、
鉄筋の酸化が食い止められています。
だからこそ、「鉄筋コンクリート造」という構造が多く採用されているわけですが、
下記の順番で劣化していきます。
(1)「空気中の炭酸ガス等と反応し、コンクリートの表面から徐々にアルカリ性が失われていく(中性化)」
(2)コンクリート内部の鉄筋に到達し、酸化被膜が破壊される
(3)鉄筋が徐々に酸化→腐食→膨張していく
(4)膨張した鉄筋に沿ってコンクリートがひび割れていく
(5)腐食した鉄筋の錆がひび割れ部分から流出する
(6)仕上げ材又はコンクリートの表面に付着する(錆汚れ)
不適切
エフロレッセンス(白華現象)とは、
コンクリート表面に出る「白色」の汚れを指し、
コンクリート内部のアルカリ成分が水分とともに表面に移動し、
二酸化炭素と反応して炭酸カルシウムになったものです。
不適切
ポップアウトとは、コンクリート表面の小部分が「円錐形のくぼみ状に破壊された状態」で、
凍害、アルカリ骨材反応等が原因で発生します。
凍害によって水分が、
アルカリ骨材反応によって骨材がそれぞれ膨張します。
なお、「コンクリート内部の鉄筋に沿ってひび割れが生じる現象」は、
下記の通り「中性化」が原因と考えられます。
(1)空気中の炭酸ガス等と反応し、コンクリートの表面から徐々にアルカリ性が失われていく(中性化)
(2)コンクリート内部の鉄筋に到達し、酸化被膜が破壊される
(3)鉄筋が徐々に酸化→腐食→膨張していく
(4)「膨張した鉄筋に沿ってコンクリートがひび割れていく」
(5)腐食した鉄筋の錆がひび割れ部分から流出する
(6)仕上げ材又はコンクリートの表面に付着する(錆汚れ)
錆(さび)汚れとは、コンクリート表面が金属の錆により汚れる現象であるが、コンクリート内部の鉄筋は酸化被膜によって保護され錆が防がれていることから、錆汚れの原因になることは少ない。
不適切
まず、錆汚れとは、コンクリート表面が金属の錆により汚れる現象です。
コンクリート内部の鉄筋は酸化被膜によって保護され錆が防がれていますが、
下記の通り、コンクリート内部の鉄筋も「錆汚れ」の原因になることはあります。
(1)空気中の炭酸ガス等と反応し、コンクリートの表面から徐々にアルカリ性が失われていく(中性化)
(2)「コンクリート内部の鉄筋に到達し、酸化被膜が破壊される」
(3)鉄筋が徐々に酸化→腐食→膨張していく
(4)膨張した鉄筋に沿ってコンクリートがひび割れていく
(5)腐食した鉄筋の錆がひび割れ部分から流出する
(6)「仕上げ材又はコンクリートの表面に付着する(錆汚れ)」
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03
本問はコンクリートの劣化に関する知識を問う問題です。
コンクリートの劣化については、現象、症状の種類は多いですが、言葉の意味でだいたい想像できるものが多いです。
よく出題されますが、中性化という現象は必須知識として知っておかなければいけません。
また、症状としてエフロレッセンス(白華現象)とポップアウトを知っておけばあとはおおむね文字通りのものばかりです。
その他、劣化診断のための検査診断方法はよく出ますから知っておく必要があります。
「適切なもの」です。よってこの肢が正解です。
コンクリートは通常、㏗12~13程度の強アルカリ性であり、鉄筋の酸化(つまり錆)を防ぐ効果があります。
主に空気中の炭酸ガスと反応することでコンクリートのpHが下がり、徐々に中性になっていくことを中性化と言います。
主に空気中の炭酸ガスが原因なので、空気に触れる表面から中へと中性化は進行していきます。
中性化によってコンクリートの強度が低下するわけではありませんが、内部の鉄筋が酸化、つまり錆やすくなります。
内部の鉄筋が錆びれば構造耐力が低下することにつながります。
そこで鉄筋保護性を回復させる処置を施す必要があります。
中性化は常識として憶えておくレベルの知識で頻出です。
「適切なもの」ではありません。
エフロレッセンス(業界ではエフロと略すことがよくあります。以下そう略します)とは、日本語では白華現象と言います。
読んで字のごとく、コンクリート表面に白い粉が吹き出た状態になります。
エフロの原因は、コンクリート中に入り込んだ水分に溶けた石灰成分がコンクリート表面に滲出したものが空気中の炭酸ガスと反応して炭酸カルシウムになったものです。
炭酸カルシウムというのはいわゆるカルキ(水垢、スケールとも言います)の主成分でありカルキが白いのは見たことがあると思います。
エフロ自体でコンクリートの強度が下がるわけではありませんが、エフロが起こるということは内部に水が浸入しているということで、ひびなどの物理的欠損が存在するということです。
また、アルカリ性の石灰成分が抜けるわけですから、中性化を進行させます。
「適切なもの」ではありません。
ポップアウトとは、凍結、アルカリ骨材反応等によりコンクリート内部に部分的な膨張圧が生じて表面に円錐状の欠けが生じた状態です。
膨張圧によりはじかれるように表面が欠けることから、pop-out(ポンと飛び出る)と言います。
コンクリート内部の鉄筋に沿って生じたひび割れは、文字通り「鉄筋腐食によるひび割れ」です。
錆(さび)汚れとは、コンクリート表面が金属の錆により汚れる現象であるが、コンクリート内部の鉄筋は酸化被膜によって保護され錆が防がれていることから、錆汚れの原因になることは少ない。
「適切なもの」ではありません。
錆汚れとは、内部の鉄筋の錆がコンクリートのひび割れから漏出してコンクリート表面を汚染することです。
正常な状態であれば鉄筋は容易に錆びないようにはなっていますが、異常が生じて鉄筋が錆びたことが錆汚れの原因として「少ない」とは言えません。
単なるもらい錆ならばコンクリートの劣化とは直接関係がありません(と言っても放置するのは美観の観点などから望ましいことではありません)が、鉄筋の発錆が原因の場合には重大な問題になります。
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