マンション管理士 過去問
令和7年度(2025年)
問25 (管理組合の運営の円滑化 問1)
問題文
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問題
マンション管理士試験 令和7年度(2025年) 問25(管理組合の運営の円滑化 問1) (訂正依頼・報告はこちら)
- 区分所有者は、その専有部分を第三者に貸与する場合には、当該第三者に、専有部分を借用した旨の届出を管理組合に提出させなければならない。
- 総会の会議の目的について利害関係を有する専有部分の占有者が、総会に出席して意見を述べようとする場合には、あらかじめ理事長にその旨を通知しなければならない。
- 占有者が区分所有者の共同の利益に反する行為をし、管理組合が当該占有者に対して区分所有法第60条に基づく専有部分の引渡請求をする旨の訴訟提起のための総会決議をする場合、管理組合は、あらかじめ当該占有者に対し、弁明の機会を与えなければならない。
- 規約及び使用細則に定める区分所有建物の使用方法を遵守する旨の誓約書を、専有部分の占有者が、管理組合に提出しない場合、当該占有者は管理組合に対して規約及び使用細則を遵守する義務を負わない。
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この過去問の解説 (1件)
01
本問のテーマである<専有部分の占有者>とは、マンションの1室を所有者から借りている賃借人が典型例です。管理組合の構成員たる組合員ではありませんが、現に居住(占有)している以上は、少なくとも専有部分の使用方法に関する管理組合のルールには従わなければなりません。標準管理規約(以下、標準規約と略します)と区分所有法(以下、単に法と略します)に照らして、占有者と管理組合の権利義務関係が本問では問われています。
(適切)区分所有者が<その専有部分を第三者に貸与する場合>に関し、標準規約第19条第1項は「この規約及び使用細則に定める事項をその第三者に遵守させなければならない」と定めています。具体的には、続く第2項と第3項で次の3点を義務付けています。
A)貸与に係る契約にこの規約及び使用細則に定める事項を遵守する旨の条項を定めること
B)契約の相手方(借主)である第三者に、この規約及び使用細則に定める事項を遵守する旨の誓約書を管理組合に提出させること
C)第三者(借主)に、専有部分を借用した旨の届出を管理組合に提出させること
本肢はC)を記述しており、適切です。第三者本人の氏名や電話番号などを届けさせて、居住者を正確に把握するための規定です。
(適切)占有者が<総会の会議の目的について利害関係を有する>場合、標準規約第45条第2項により意見陳述権が認められています。第2項は「総会に出席して意見を述べようとする者は、あらかじめ理事長にその旨を通知しなければならない」とも定めており、同趣旨の本肢は適切です。
なお、第45条第2項の主語は「区分所有者の承諾を得て専有部分を占有する者」に限定されています。不法占拠者は対象外という意味です。
(適切)本肢のように<占有者が区分所有者の共同の利益に反する行為をし>た場合などの義務違反者に対する措置について、標準規約第66条は「法第57条から第60条までの規定に基づき必要な措置をとることができる」としています。
占有者に対する引渡し請求を定めた法第60条は法第58条第3項を準用しており<引渡請求をする旨の訴訟提起のための総会決議をする>には、あらかじめ当該占有者に弁明の機会を与えなければなりません。住む場所を奪うという重大な不利益処分なので、慎重な手続きを求めています。同趣旨の本肢は適切です。
(適切でない)本肢の誓約書は、標準規約第19条第2項が区分所有者に対して「第三者(借主)に提出させること」を義務付けたものに当たります。提出する主体は占有者ですが、義務の対象は区分所有者です。<専有部分の占有者が、管理組合に提出しない場合>に、誓約書に関して義務違反を問われるのは区分所有者になります。
占有者はそもそも、標準規約第5条第2項により「対象物件の使用方法につき、区分所有者がこの規約及び総会の決議に基づいて負う義務と同一の義務を負う」立場の者です。誓約書の提出は要件とされていませんから、未提出を理由に<規約及び使用細則を遵守する義務を負わない>とする本肢は、不適切です。
占有者の意見陳述権は令和5年度問26、引渡し請求の際の弁明の機会は令和4年度問9でも出題されており、頻出事項です。
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