マンション管理士 過去問
令和7年度(2025年)
問3 (マンションの管理に関する法令及び実務 問3)

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問題

マンション管理士試験 令和7年度(2025年) 問3(マンションの管理に関する法令及び実務 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

一部共用部分に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、誤っているものはどれか。
  • すべての一部共用部分について、その管理のすべてを区分所有者全員で行う場合には、一部の区分所有者のみで構成される区分所有法第3条に規定される区分所有者の団体は存在しない。
  • 一部共用部分に関する事項で区分所有者全員の利害に関係しない事項について区分所有者全員の規約に定めがある場合、この規約は、当該一部共用部分を共用すべき区分所有者の4分の1を超える者又はその議決権の4分の1を超える議決権を有する者が反対したときであっても、変更することができる。
  • 各共有者の共有持分の割合を定める場合、一部共用部分(附属の建物であるものを除く。)で床面積を有するものがあるときは、その一部共用部分の床面積を、これを共用すべき各区分所有者の専有部分の床面積の割合により配分して、それぞれその区分所有者の専有部分の床面積に算入する。
  • 一部共用部分は、規約で定めることによって、管理者が所有して管理するものとすることができる。

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この過去問の解説 (1件)

01

 2〜10階には止まらず11階以上の高層階に直通するエレベーターや、2階の店舗部分にのみ通じる外階段は、区分所有法(以下、単に法と略します)で<一部共用部分>と言います。法第3条が「一部の区分所有者のみの共用に供されることが明らかな共用部分」と定義しており、その構造に着目した用語です。

 一方、通常のエレベーター・階段・廊下は構造上、区分所有者全員で共用する全体共用部分です。全員で共有し、管理するための団体(管理組合)も当然に成立します。では、一部共用部分についてのルールはどうか、が本問のテーマです。

選択肢1. すべての一部共用部分について、その管理のすべてを区分所有者全員で行う場合には、一部の区分所有者のみで構成される区分所有法第3条に規定される区分所有者の団体は存在しない。

(正しい)法第3条は、区分所有者全員で「管理を行うための団体を構成」、つまり管理組合が当然に成立するという原則を前段で打ち出した上で、一部共用部分については共用すべき「それらの区分所有者が管理するときも、同様とする」と後段で定めています。「管理するとき」という前提条件がポイントです。

 本肢の<一部の区分所有者のみで構成される区分所有法第3条に規定される区分所有者の団体>は一部管理組合と言われますが、一部の区分所有者で「管理するとき」にのみ成立します。<管理のすべてを区分所有者全員で行う場合>には、前提条件を満たさないので、一部管理組合は<存在しない>という本肢は正しいです。

選択肢2. 一部共用部分に関する事項で区分所有者全員の利害に関係しない事項について区分所有者全員の規約に定めがある場合、この規約は、当該一部共用部分を共用すべき区分所有者の4分の1を超える者又はその議決権の4分の1を超える議決権を有する者が反対したときであっても、変更することができる。

(誤り)一部共用部分に関する事項について、規約でどう定めるかは、法第30条第2項と第31条第2項を整理すると、次の3パターンに分かれます。

 ①区分所有者全員の利害に関係する場合

 ②区分所有者全員の利害に関係せず、全員の規約に定めがない場合

 ③区分所有者全員の利害に関係しないが、全員の規約で定める場合


 ①必ず全員の規約で定めます。全員の利害に関係する以上、例外はありません。

 ②第30条第2項が原則として「これを共用すべき区分所有者の規約で定めることができる」としています。

 ③第30条第2項が例外として「区分所有者全員の規約に定めがある場合」を認めていて、この「全員の規約の設定、変更又は廃止」については第31条第2項が<当該一部共用部分を共用すべき区分所有者の4分の1を超える者又はその議決権の4分の1を超える議決権を有する者が反対したとき>は「することができない」と定めています。<変更することができる>という本肢は誤りです。

選択肢3. 各共有者の共有持分の割合を定める場合、一部共用部分(附属の建物であるものを除く。)で床面積を有するものがあるときは、その一部共用部分の床面積を、これを共用すべき各区分所有者の専有部分の床面積の割合により配分して、それぞれその区分所有者の専有部分の床面積に算入する。

(正しい)共用部分の持分の割合について、法第14条は第1項で「専有部分の床面積の割合による」という大原則を示した上で、第2項で「床面積を有する」一部共用部分の取り扱いを定めています。この法第14条第2項と全く同じ内容を記述しているので、本誌は正しいです。

選択肢4. 一部共用部分は、規約で定めることによって、管理者が所有して管理するものとすることができる。

(正しい)共用部分は、区分所有者全員の共有に属しますが「規約で別段の定めをすること」ができます(法第11条)。そして管理者は、法第27条第1項により「規約に特別の定めがあるときは」共用部分を所有することができます。管理をしやすくするために便宜上、特定の者を所有者にする「管理所有」の制度です。

 この仕組みは、一部共用部分も対象なので<規約で定めることによって、管理者が所有して管理するものとすることができる>という本肢の記述は正しいです。

まとめ

一部共用部分の存在と一部管理組合の成立はイコールではありません。前年度(令和6年度)の問1でも出題された論点です。

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