マンション管理士 過去問
令和6年度(2024年)
問45
問題文
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問題
マンション管理士試験 令和6年度(2024年) 問45 (訂正依頼・報告はこちら)
- 消防用設備の点検において、誘導灯については、外観から又は容易な操作により判別できる事項について、機器点検を1年に1回実施する。
- エレベーターの保守契約におけるPOG契約は、定期的な機器・装置の保守・点検のみを行う契約方式で、仕様書で定める消耗品を除き、劣化した部品の取替えや修理等を含まない。
- 消防用設備において、設置後10年を経過した連結送水管は、原則として、3年ごとに配管の耐圧性能試験を行わなければならない。
- エレベーターの戸開走行保護装置は、駆動装置や制御器に故障が生じ、かご及び昇降路のすべての出入口の戸が閉じる前にかごが昇降した時などに、自動的にかごを制止する安全装置である。
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この過去問の解説 (2件)
01
マンションの消防用設備と、エレベーター設備それぞれの保守点検を各肢で問うています。
不適切。消防用設備の点検において、誘導灯については、外観から又は容易な操作により判別できる事項について、機器点検を6月に1回実施します(消防法17条の3の3)。
なお、本肢のような共用部分だけでなく、点検事項は各専有部分にも及ぶため、居住者の協力が必要です。
実務的には以下のように点検実施日を設定することが多く、1年を通して最低でも1回は各専有部分を点検できるように工夫されています。
点検|頻度|実施日
機器|6月|平日が一般的
総合|1年|土日が一般的
適切。フルメンテナンス契約に比べて月々の保守点検料は割安ですが、劣化した部品の取替えや修理等を行う際には別途費用が発生するため、修理の迅速さを欠くのが難点です。
なお、以下の通り「仕様書で定める消耗品」の頭文字をそれぞれ取って名付けられています。
Parts:消耗品パーツ
Oil:潤滑油
Grease:潤滑剤
適切。なお、連結送水管とは、消防車と火災発生階の放水口を連結して送水するための配管です。
配管の交換工事は容易ではないので、本肢のような定期試験について規定されています(消防法17条の3の3)。
また、消防車からの放水が難しい場所に水を送るための設備なので、以下いずれかの設置基準が設けられています。
【消防法施行令29条1項各号】
(1)地階を除く階数が7以上のもの
or
(2) 地階を除く階数が5以上で、延べ面積が6,000m2以上のもの
適切。エレベーターの扉が開いたまま突然急上昇し、降りようとしていた利用者がかごの下側とドアの上枠に挟まって亡くなってしまうという2006年の痛ましい事故をきっかけに、本肢の戸開き走行保護装置を新設エレベーターに設置することが義務付けられました(建築基準法施行令129条の10第3項1号ロ)。
いずれも頻出論点なので、問題を解く際に周辺知識も思い浮かぶとよいです。
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02
消防用設備、エレベーター設備に関し、適切でない肢を選ぶ問題です。
適切でないに〇印を入れるか下線を引いて、正誤解答を間違わないように工夫し、1点でも落とさないリスク管理をしましょう。
不適切な肢です。
誘導灯については、機器点検として6か月に1回 (昭和50年消防庁告示第2号)実施します。
したがって、不適切な肢であり、正答となります。
適切な肢です。
POGとは、
Parts(パーツ)
Oil(オイル)
Grease(グリス)
の頭文字を取った造語で、このPOG契約では、定期的な点検、清掃、調整、およびオイルやグリスといった消耗品の交換・補充が主なサービス範囲となります。
基本的に費用を抑えられる契約方法となりますが、修理等が発生した場合は別料金となります。
したがって、適切な肢となります。
適切な肢です。
消防法第37条3の3に消防用設備の点検及び報告義務が定められています。
マンションは、消防法施行規則第31条の6第3項の二に該当しますので、10年経過後は3年周期で点検及び報告を行う義務があります。
したがって、適切な肢となります。
適切な肢です。
エレベーターの戸開走行保護装置とは、「駆動装置及び制御器に故障が生じ、かごの停止位置 が著しく移動した場合、又はかご及び昇降路のすべての出入口の戸が閉じる前 に、かごが昇降した場合に、自動的にかごを制止する装置」をいいます。
したがって、適切な肢となります。
POG契約を導入しているマンションは多いです。
このため、試験問題としても良く見かけます。
POG契約に関する肢については、多くの受験生が正誤判断を間違わないと思われますので、差を付けられないように十分に理解しておきましょう。
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