マンション管理士 過去問
令和6年度(2024年)
問36

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問題

マンション管理士試験 令和6年度(2024年) 問36 (訂正依頼・報告はこちら)

マンションの大規模修繕における施工会社選定に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。
  • 施工会社の選定ポイントには、品質管理や現場代理人の経歴、居住者対応等の施工会社の能力、適正な工事費用等がある。
  • 施工会社の施工管理体制のチェックポイントには、工事工程計画、作業分担人員計画、工事検査計画、安全管理計画、品質管理計画、居住者向けの連絡広報計画、建設業法上の監理技術者の配置、現場代理人の選定、工事中の事故対策等がある。
  • アフターサービス体制のチェックポイントには、工事保証の内容、工事後の不具合に対する即応体制、アフターサービスに関する担当体制の内容等がある。
  • 工事保証には、工事中に施工会社が倒産した場合などに対応する完成保証と、竣工後に工事の瑕疵(かし)が判明した場合に対応する瑕疵保証があり、さらに、マンションの大規模修繕については、瑕疵保険が義務化されている。

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この過去問の解説 (3件)

01

施工会社の選定に関する出題です。

選択肢1. 施工会社の選定ポイントには、品質管理や現場代理人の経歴、居住者対応等の施工会社の能力、適正な工事費用等がある。

適切。大規模修繕にあたり、施工会社をどういう観点で選べばいいかを問うています。

選択肢2. 施工会社の施工管理体制のチェックポイントには、工事工程計画、作業分担人員計画、工事検査計画、安全管理計画、品質管理計画、居住者向けの連絡広報計画、建設業法上の監理技術者の配置、現場代理人の選定、工事中の事故対策等がある。

適切。別肢の「選定ポイント」に従って選ばれた施工会社は、工事期間中にある程度自己管理をしていく必要があります。

その内容が本肢です。

選択肢3. アフターサービス体制のチェックポイントには、工事保証の内容、工事後の不具合に対する即応体制、アフターサービスに関する担当体制の内容等がある。

適切。別肢の「チェックポイント」を踏まえて施工管理体制の整った施工会社を選んだとしても、何かしらの不具合はつきものです。

そのため、本肢のようなアフターサービス体制を確認する必要があります。

選択肢4.

工事保証には、工事中に施工会社が倒産した場合などに対応する完成保証と、竣工後に工事の瑕疵(かし)が判明した場合に対応する瑕疵保証があり、さらに、マンションの大規模修繕については、瑕疵保険が義務化されている。

不適切。工事保証には、工事中に施工会社が倒産した場合などに対応する完成保証と、竣工後に工事の瑕疵が判明した場合に対応する瑕疵保証があります。

さらに、マンションの大規模修繕については、任意加入の瑕疵保険があります。

まとめ

本問はいずれの選択肢も頻出論点ではないため、試験本番では焦ってしまうかもしれません。

自分の持てる知識を応用して答えを導く現場思考力が求められます。

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02

適切でない記述は、
「工事保証には、工事中に施工会社が倒産した場合などに対応する完成保証と、竣工後に工事の瑕疵が判明した場合に対応する瑕疵保証があり、さらに、マンションの大規模修繕については、瑕疵保険が義務化されている。」
です。

施工会社を選ぶときに、工事保証や瑕疵保険の有無を確認することは大切です。しかし、マンションの大規模修繕工事で瑕疵保険への加入が法律上義務化されているわけではありません。大規模修繕工事瑕疵保険は、共同住宅の大規模修繕工事の請負契約に関する保険ですが、加入は義務ではなく、大規模修繕工事業者が任意で加入するものとされています。

選択肢1. 施工会社の選定ポイントには、品質管理や現場代理人の経歴、居住者対応等の施工会社の能力、適正な工事費用等がある。

この記述は適切です。

大規模修繕工事では、工事費が安いかどうかだけで施工会社を選ぶと、工事の質や住民対応で問題が起きることがあります。

そのため、施工会社を選ぶときは、品質管理がしっかりしているか現場代理人に十分な経験があるか居住者への説明や連絡が丁寧か工事費が適正かなどを確認することが大切です。

国土交通省のマンション改修マニュアルでも、施工会社選定では、見積額だけでなく、会社の実績、施工管理体制、保証やアフターサービスなどを含めて比較検討する流れが示されています。

したがって、この記述は適切です。

選択肢2. 施工会社の施工管理体制のチェックポイントには、工事工程計画、作業分担人員計画、工事検査計画、安全管理計画、品質管理計画、居住者向けの連絡広報計画、建設業法上の監理技術者の配置、現場代理人の選定、工事中の事故対策等がある。

この記述は適切です。

施工管理体制とは、工事を安全に、予定どおり、きちんとした品質で進めるための仕組みです。

たとえば、いつどの工事を行うのかを示す工程計画、誰がどの作業を担当するのかを示す人員計画、工事の出来上がりを確認する検査計画、安全を守るための計画、品質を守るための計画などが重要です。

また、マンションでは住みながら工事を行うことが多いため、居住者向けの連絡や広報も重要です。工事中の騒音、足場、通行制限、洗濯物の制限などを、住民に分かりやすく知らせる必要があります。

さらに、建設業法上必要となる監理技術者の配置や、現場代理人の選定、工事中の事故対策も確認すべきポイントです。

したがって、この記述は適切です。

選択肢3. アフターサービス体制のチェックポイントには、工事保証の内容、工事後の不具合に対する即応体制、アフターサービスに関する担当体制の内容等がある。

この記述は適切です。

大規模修繕工事は、工事が終わればすべて完了というわけではありません。工事後に不具合が見つかることもあります。

そのため、施工会社を選ぶときは、工事保証の内容不具合が出たときにすぐ対応できる体制アフターサービスの担当者や連絡先が明確かなどを確認する必要があります。

大規模修繕では、保証やアフターサービスの内容・期間を十分に確認することが重要とされています。

したがって、この記述は適切です。

選択肢4.

工事保証には、工事中に施工会社が倒産した場合などに対応する完成保証と、竣工後に工事の瑕疵(かし)が判明した場合に対応する瑕疵保証があり、さらに、マンションの大規模修繕については、瑕疵保険が義務化されている。

この記述は適切ではありません。

工事中に施工会社が倒産した場合などに備える完成保証や、工事後に不具合が見つかった場合に備える瑕疵保証を確認することは大切です。

また、大規模修繕工事瑕疵保険という制度もあります。この保険は、工事に瑕疵が見つかった場合の修補費用などを対象にするものです。施工会社が倒産した場合には、発注者である管理組合等へ保険金が支払われる仕組みもあります。

しかし、マンションの大規模修繕工事で瑕疵保険への加入が義務化されているわけではありません。大規模修繕工事での保険加入は義務付けられておらず、大規模修繕工事業者が任意で加入するものです。

そのため、「瑕疵保険が義務化されている」としている点が誤りです。

まとめ

覚えておくポイントは、施工会社を選ぶときは、工事費だけで判断しないことです。

大規模修繕工事では、品質管理現場代理人の経験施工管理体制居住者対応工事保証アフターサービス体制などを総合的に確認する必要があります。

また、瑕疵保険は、工事後の不具合や施工会社の倒産に備えるために役立つ制度です。ただし、大規模修繕工事で瑕疵保険への加入が義務化されているわけではありません

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03

本問は、大規模修繕の施工会社の選定にあたって考慮すべき要素についての知識を問う問題です。
ですが、大規模修繕に限らず、信頼できる業者を選ぼうとすればだいたい似たような要素を考慮することになる話です。
その意味では常識を問う問題とも言えます。


知っていればもちろん良いのですが、仮に知らない場合には、余計なことを考えずに常識的な感覚で判断した方が正解できる問題です。

選択肢1. 施工会社の選定ポイントには、品質管理や現場代理人の経歴、居住者対応等の施工会社の能力、適正な工事費用等がある。

「適切でないもの」ではありません。

 

品質管理がしっかりしている。
現場代理人の経歴(≒経験に基づく能力が推定できる)。
居住者に適切な対応できる(≒工事に支障をきたさず住人の満足度も高い)。
適正な工事費用(≒安かろう悪かろうもぼったくりもいずれも良くない。物事にはちょうどいい塩梅と言うものが必ずある)。

これらの要素が、施工会社選定に重要なのは判ると思います。
 

もちろん大前提として施工技術は必要ですが、大規模修繕を請け負うような会社は大概どこもそれなりの技術はあります。
技術の判定には過去の実績(類似規模、構造の物件の施工実績が多いなど)を基にすることが一般的だと思います。

 

読んで特におかしいと感じるところはないと思います。
おかしいと思うところがないという直感で正しいと判断して問題ありません。

選択肢2. 施工会社の施工管理体制のチェックポイントには、工事工程計画、作業分担人員計画、工事検査計画、安全管理計画、品質管理計画、居住者向けの連絡広報計画、建設業法上の監理技術者の配置、現場代理人の選定、工事中の事故対策等がある。

「適切でないもの」ではありません。

 

各種の計画が適正かつ明確に定まっている会社は施工管理が信頼できると言えますし、管理技術者の配置、現場代理人の選定、事故対策(補償等の事故対応も含む)などがきちんとしている会社の施工管理体制は当然信頼がおけます。

 

読んで特におかしいと感じるところはないと思います。
おかしいと思うところがないという直感で正しいと判断して問題ありません。

選択肢3. アフターサービス体制のチェックポイントには、工事保証の内容、工事後の不具合に対する即応体制、アフターサービスに関する担当体制の内容等がある。

「適切でないもの」ではありません。

 

アフターサービスの体制は、保証の内容を前提にして、工事後に不具合があった場合、それに迅速に対応するための窓口から実際の改修等に至る体制がしっかりしていることが望ましいのは言うまでもないでしょう。

 

読んで特におかしいと感じるところはないと思います。
おかしいと思うところがないという直感で正しいと判断して問題ありません。

選択肢4.

工事保証には、工事中に施工会社が倒産した場合などに対応する完成保証と、竣工後に工事の瑕疵(かし)が判明した場合に対応する瑕疵保証があり、さらに、マンションの大規模修繕については、瑕疵保険が義務化されている。

「適切でないもの」です。よってこの肢が正解です。

 

瑕疵保険は任意保険であり加入義務はありません

前段の完成保証と瑕疵保証の説明は正しいです。


完成保証とは、簡単に言えば、「工事を完成させることを保証する」という話です。
つまり、工事中に施工会社が倒産したら工事は終わらないことになってしまいますが、その際に他の会社に引き継ぐなりして工事を完成させることを保証するものです。
瑕疵保証は工事完成後に通常は施工業者が、一定の期間一定の不具合が生じないことを保証するものです。
つまり、瑕疵修補特約です。

 

瑕疵保険は、瑕疵によって生じた損害を填補する保険です。
保険会社の保険商品であり、施工事業者が保険契約者として保険会社と契約しますが、これは強制保険ではなく任意保険です。

 

なお、住宅瑕疵担保履行法では一定の場合の瑕疵保険加入が義務付けられていますが、本法は新築住宅が対象であり、大規模修繕は対象外です。

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