マンション管理士 過去問
令和6年度(2024年)
問20

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

マンション管理士試験 令和6年度(2024年) 問20 (訂正依頼・報告はこちら)

都市計画法(昭和43年法律第100号)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。ただし、本問においては、都市計画区域は2以上の都府県の区域にわたるものではないとする。
  • 都道府県又は市町村は、都市計画を決定しようとするときは、その旨を公告し、当該都市計画の案を当該公告の日から2週間公衆の縦覧に供したのち、その案について公聴会を開催することとされている。
  • 都市計画区域の整備、開発及び保全の方針に関する都市計画については都道府県が、区域区分に関する都市計画や都市再開発方針等に関する都市計画については市町村が、それぞれ定めるものとされている。
  • 都市計画区域においては、地域地区を重複して定めることがあり、例えば、高度地区や高度利用地区は用途地域内に定める地区である。
  • 都道府県は、一体の都市として総合的に整備し、開発し、及び保全する必要がある区域を、準都市計画区域として指定することができる。

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

毎年1問出題される都市計画法からの出題です。

選択肢1. 都道府県又は市町村は、都市計画を決定しようとするときは、その旨を公告し、当該都市計画の案を当該公告の日から2週間公衆の縦覧に供したのち、その案について公聴会を開催することとされている。

誤。都道府県又は市町村は、都市計画の案を作成しようとする場合において必要があると認めるときは、公聴会の開催等住民の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものとします(都市計画法16条1項)。

 

その後、都道府県又は市町村は、都市計画を決定しようとするときは、その旨を公告し、当該都市計画の案を、当該公告の日から2週間公衆の縦覧に供しなければなりません(都市計画法17条1項)。

 

要約すると以下の順番が正しいため、本肢の内容では(1)公聴会の開催等が(4)の次にずれ込んでしまっており、誤りとなります。

(1)公聴会の開催等

(2)都市計画の案作成

(3)都市計画を決定しようとする旨の公告

(4)2週間公衆の縦覧

(5)都市計画決定

選択肢2. 都市計画区域の整備、開発及び保全の方針に関する都市計画については都道府県が、区域区分に関する都市計画や都市再開発方針等に関する都市計画については市町村が、それぞれ定めるものとされている。

誤。次に掲げる都市計画はいずれも都道府県が定めることになるので、本肢には市町村が定めるべき都市計画はありません(都市計画法15条1項1〜3号)。

一 都市計画区域の整備、開発及び保全の方針に関する都市計画

二 区域区分に関する都市計画

三 都市再開発方針等に関する都市計画

選択肢3. 都市計画区域においては、地域地区を重複して定めることがあり、例えば、高度地区や高度利用地区は用途地域内に定める地区である。

正。なお、高度地区は建築物の高さの度合い、高度利用地区は市街地をハイレベルに利用することをそれぞれ意味しており、重複して定めることもあります。

 

【都市計画法9条】

18 高度地区は、用途地域内において市街地の環境を維持し、又は土地利用の増進を図るため、建築物の高さの最高限度又は最低限度を定める地区とする。

19 高度利用地区は、用途地域内の市街地における土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新とを図るため、建築物の容積率の最高限度及び最低限度、建築物の建蔽率の最高限度、建築物の建築面積の最低限度並びに壁面の位置の制限を定める地区とする。

選択肢4. 都道府県は、一体の都市として総合的に整備し、開発し、及び保全する必要がある区域を、準都市計画区域として指定することができる。

誤。都道府県は、一体の都市として総合的に整備し、開発し、及び保全する必要がある区域を都市計画区域として指定することができます(都市計画法5条1項)。

以下の準都市計画区域は、具体的には高速道路のインターチェンジなどが挙げられますので、区別して覚えましょう。

 

【都市計画法5条の2】

都道府県は、都市計画区域外の区域のうち、(中略)そのまま土地利用を整序し、又は環境を保全するための措置を講ずることなく放置すれば、将来における一体の都市としての整備、開発及び保全に支障が生じるおそれがあると認められる一定の区域を、準都市計画区域として指定することができる。

まとめ

都市計画法は似ている単語が非常に多いため、共通点や相違点を比較しながら区別して覚える必要があります。

参考になった数41

02

正しい選択肢は、「都市計画区域においては、地域地区を重複して定めることがあり、例えば、高度地区や高度利用地区は用途地域内に定める地区である。」です。

この問題は、都市計画法における都市計画の手続、都市計画を定める主体、地域地区、準都市計画区域の違いを問う問題です。

特に大切なのは、公聴会は必ず開催されるものではないこと区域区分や都市再開発方針等は市町村ではなく都道府県が定めること高度地区や高度利用地区は用途地域内に定める地区であることです。

選択肢1. 都道府県又は市町村は、都市計画を決定しようとするときは、その旨を公告し、当該都市計画の案を当該公告の日から2週間公衆の縦覧に供したのち、その案について公聴会を開催することとされている。

これは誤った記述です

都市計画を決定しようとするときは、都市計画の案を公告し、公告の日から2週間、公衆の縦覧に供する必要があります。この期間中、住民や利害関係人は意見書を出すことができます。

しかし、公聴会は必ず開催されるものではありません。公聴会は、都市計画の案を作る段階で、必要があると認められるときに、住民の意見を反映させるために行われるものです。

そのため、「2週間の縦覧の後に、その案について公聴会を開催することとされている」という説明は正しくありません。

選択肢2. 都市計画区域の整備、開発及び保全の方針に関する都市計画については都道府県が、区域区分に関する都市計画や都市再開発方針等に関する都市計画については市町村が、それぞれ定めるものとされている。

これは誤った記述です

都市計画区域の整備、開発及び保全の方針は、都道府県が定めるものです。この点は正しいです。

しかし、区域区分に関する都市計画や都市再開発方針等に関する都市計画も、市町村ではなく、原則として都道府県が定める都市計画です。都市計画の決定主体については、広域的・根幹的な都市計画は都道府県が定め、それ以外の都市計画は市町村が定めるという整理になります。

したがって、「区域区分や都市再開発方針等は市町村が定める」としている部分が誤りです。

選択肢3. 都市計画区域においては、地域地区を重複して定めることがあり、例えば、高度地区や高度利用地区は用途地域内に定める地区である。

これは正しい記述です

地域地区とは、土地の使い方や建物の建て方などを決めるための地区です。都市計画区域では、用途地域、防火地域、準防火地域、高度地区、高度利用地区など、複数の地域地区が重ねて定められることがあります。

たとえば、ある土地に「住居系の用途地域」が定められ、その上に「高度地区」が重ねて定められることがあります。高度地区は、用途地域内で建物の高さの最高限度又は最低限度を定める地区です。

また、高度利用地区も、用途地域内の市街地で土地を合理的かつ健全に高度利用し、都市機能を更新するために定める地区です。

したがって、この記述は正しいです。

選択肢4. 都道府県は、一体の都市として総合的に整備し、開発し、及び保全する必要がある区域を、準都市計画区域として指定することができる。

これは誤った記述です

「一体の都市として総合的に整備し、開発し、及び保全する必要がある区域」という説明は、基本的に都市計画区域の説明です。

準都市計画区域は、都市計画区域外の区域について、建物の建築や土地の造成などが進み、そのまま放っておくと将来のまちづくりに支障が出るおそれがある場合に指定される区域です。国土交通省の資料でも、準都市計画区域は、都市計画区域外に広がる都市的な土地利用に対応し、用途の無秩序な混在や良好な環境の喪失を防ぐために都道府県が指定するものと説明されています。

そのため、この記述は、都市計画区域と準都市計画区域を取り違えています。

まとめ

この問題で正しいものは、「都市計画区域においては、地域地区を重複して定めることがあり、例えば、高度地区や高度利用地区は用途地域内に定める地区である。」です。

覚えておくポイントは、次のとおりです。

都市計画の案は、公告の日から2週間縦覧されます。ただし、公聴会が必ず開催されるわけではありません

都市計画区域の整備、開発及び保全の方針、区域区分、都市再開発方針等は、原則として都道府県が定める都市計画です。

高度地区や高度利用地区は、用途地域内に重ねて定められる地区です。

準都市計画区域は、都市計画区域そのものではなく、都市計画区域外で無秩序な土地利用を防ぐために指定される区域です。

都市計画法では、よく似た言葉が多く出てきます。特に、都市計画区域準都市計画区域縦覧公聴会都道府県が定める都市計画市町村が定める都市計画を分けて覚えることが大切です。

 

参考になった数2

03

都市計画法は1問しか出ないので捨ててしまっても良い気もします。
都市計画法の出題は、基本的に条文の内容を憶えているかどうかだけです。

選択肢1. 都道府県又は市町村は、都市計画を決定しようとするときは、その旨を公告し、当該都市計画の案を当該公告の日から2週間公衆の縦覧に供したのち、その案について公聴会を開催することとされている。

「正しいもの」ではありません。

 

前段は正しいです。
しかし、公聴会の開催は都市計画の案を作成する段階であり、都市計画案の縦覧「前」にやります。
また、そもそも公聴会の開催は必須ではありません。

 

都市計画法第17条第1項「都道府県又は市町村は、都市計画を決定しようとするときは、あらかじめ、国土交通省令で定めるところにより、その旨を公告し、当該都市計画の案を、当該都市計画を決定しようとする理由を記載した書面を添えて、当該公告の日から2週間公衆の縦覧に供しなければならない。」

 

同法第16条第1項「都道府県又は市町村は、次項の規定による場合を除くほか、都市計画の案を作成しようとする場合において必要があると認めるときは、公聴会の開催等住民の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものとする。」

 

「都市計画を決定しようとするとき」に「都市計画の」を縦覧に供するのですが、公聴会の開催等の住民意思の反映のために必要な措置を講じるのは、「を作成しようとする場合」です。

つまり、案を縦覧にかけるその前の案の作成段階で公聴会等の住民の意見を反映させるための措置を講じます。

また、措置を講じるのは「必要があると認めるとき」だけです。

常にではありません。
さらに、「必要があると認めるとき」であっても公聴会以外の方法でも構いませんから、公聴会の開催は必須ではありません。

選択肢2. 都市計画区域の整備、開発及び保全の方針に関する都市計画については都道府県が、区域区分に関する都市計画や都市再開発方針等に関する都市計画については市町村が、それぞれ定めるものとされている。

「正しいもの」ではありません。

 

「都市計画区域の整備、開発及び保全の方針に関する都市計画」「区域区分に関する都市計画」「都市再開発方針等に関する都市計画」のいずれも都道府県が定めます。

 

都市計画法第15条第1項「次に掲げる都市計画は都道府県が、その他の都市計画は市町村が定める。
一 都市計画区域の整備、開発及び保全の方針に関する都市計画
二 区域区分に関する都市計画
三 都市再開発方針等に関する都市計画
(第4号以下略)」

選択肢3. 都市計画区域においては、地域地区を重複して定めることがあり、例えば、高度地区や高度利用地区は用途地域内に定める地区である。

「正しいもの」です。よってこの肢が正解です。

 

地域地区は性質の異なる基準で区別されているものがあり、趣旨目的が異なるものは重複して定めることができる場合があります。
用途地域は土地の用途によって定めるものであり、本肢の高度地区、高度利用地区は用途地域と矛盾するわけではないので、用途地域内で高さ規制が必要な場合、高さ以外の規制が必要な場合に定めることがあります。

 

都市計画法第9条「(第1項ないし第17項略)

18 高度地区は、用途地域内において市街地の環境を維持し、又は土地利用の増進を図るため、建築物の高さの最高限度又は最低限度を定める地区とする。」

19 高度利用地区は、用途地域内の市街地における土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新とを図るため、建築物の容積率の最高限度及び最低限度、建築物の建蔽率の最高限度、建築物の建築面積の最低限度並びに壁面の位置の制限を定める地区とする。

(第20項以下略)」

選択肢4. 都道府県は、一体の都市として総合的に整備し、開発し、及び保全する必要がある区域を、準都市計画区域として指定することができる。

「正しいもの」ではありません。

 

本問の記述は、都市計画区域の定義です。

 

都市計画法第4条第2項「この法律において「都市計画区域」とは次条の規定により指定された区域を、「準都市計画区域」とは第5条の2の規定により指定された区域をいう。」

 

同法第5条第1項「都道府県は、市又は人口、就業者数その他の事項が政令で定める要件に該当する町村の中心の市街地を含み、かつ、自然的及び社会的条件並びに人口、土地利用、交通量その他国土交通省令で定める事項に関する現況及び推移を勘案して、一体の都市として総合的に整備し、開発し、及び保全する必要がある区域を都市計画区域として指定するものとする。この場合において、必要があるときは、当該市町村の区域外にわたり、都市計画区域を指定することができる。」

 

同法第5条の2第1項「都道府県は、都市計画区域外の区域のうち、相当数の建築物その他の工作物(以下「建築物等」という。)の建築若しくは建設又はこれらの敷地の造成が現に行われ、又は行われると見込まれる区域を含み、かつ、自然的及び社会的条件並びに農業振興地域の整備に関する法律(略)その他の法令による土地利用の規制の状況その他国土交通省令で定める事項に関する現況及び推移を勘案して、そのまま土地利用を整序し、又は環境を保全するための措置を講ずることなく放置すれば、将来における一体の都市としての整備、開発及び保全に支障が生じるおそれがあると認められる一定の区域を、準都市計画区域として指定することができる。」

 

大雑把に言えば、都市計画区域とは計画的に都市開発整備等を行う区域、準都市計画区域とは都市計画区域以外で、開発を野放しにしておくと問題がありそうなので規制を掛ける区域のことです。

参考になった数0