マンション管理士 過去問
令和3年度(2021年)
問46

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問題

マンション管理士試験 令和3年度(2021年) 問46 (訂正依頼・報告はこちら)

Aは、マンション管理士試験に合格し、マンション管理士となる資格を有する者である。この場合におけるマンション管理士の登録に関する次の記述のうち、マンション管理適正化法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。

ア  Aは、国土交通大臣(指定登録機関が登録の実施に関する事務を行う場合は指定登録機関)の登録を受けていないが、マンション管理士となる資格を有しているため、マンション管理士の名称を使用することができる。
イ  Aが禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から2年を経過していなければ、マンション管理士の登録を受けることができない。
ウ  Aは、マンション管理士試験の合格日から1年以内にマンション管理士の登録の申請を行わなければ、登録を受けることができない。
エ  Aは、マンションの管理事務に関して2年以上の実務を経験した後にマンション管理士の登録を受けた場合であっても、登録講習機関が行う講習の受講義務は免除されない。
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この過去問の解説 (3件)

01

 イとエの二つが正しいものになります。

 マンション管理適正化法に関する出題です。同法の問題全般としていえるのですが、管理業務主任者試験合格者などの場合は問題免除になります。当然、管理業務主任者試験に合格していれば良いのですが、そうでなくても、基本的には他の試験との兼ね合いなどから、極端に難しい問題は多くないと思われます。過去問を中心とした勉強をすれば得点できる分野です。

ア 誤

 マンション管理適正化法30条1項により、「マンション管理士となる資格を有する者は、国土交通大臣の登録を受けることができる」とされ、同法2条5号により、「マンション管理士とは、同法30条1項の登録を受け、マンション管理士の名称を用いて、専門的知識をもって、管理組合の運営その他マンションの管理に関し、管理組合の管理者等又はマンションの区分所有者等の相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うことを業務(他の法律においてその業務を行うことが制限されているものを除く。)とする者をいう。」とされ、同法43条によると、「マンション管理士でない者は、マンション管理士又はこれに紛らわしい名称を使用してはならない。」とされます。

 つまり、登録を受けていないが、マンション管理士となる資格を有しているため、マンション管理士の名称を使用することができるという部分が誤りです。

イ 正

 マンション管理適正化法30条1項1号によると、「マンション管理士となる資格を有する者は、国土交通大臣の登録を受けることができる。ただし、禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者については、この限りでない。」とされるので正しいです。

ウ 誤

 マンション管理適正化法30条1項によると、「マンション管理士となる資格を有する者は、国土交通大臣の登録を受けることができる。」とされます。

 つまり、マンション管理士試験の合格日から1年以内にマンション管理士の登録の申請を行わなければ、登録を受けることができないという規定はないので誤りです。

エ 正

 マンション管理適正化法41条によると、「マンション管理士は、国土交通省令で定める期間(5年ごとに、国土交通大臣の登録を受けた者(登録講習機関)が国土交通省令で定めるところにより行う講習を受けなければならない。」とされます。

 つまり、マンションの管理事務に関して2年以上の実務を経験した後にマンション管理士の登録を受けた場合であっても、登録講習機関が行う講習の受講義務は免除されないので正しいです。 

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02

正解は2です。

ア 誤りです。国土交通大臣(指定登録機関が登録の実施に関する事務を行う場合は指定登録機関)の登録を受けていないなければ、マンション管理士の名称は使用できません。

参考:マンション管理適正化法43条

イ 正しいです。その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から2年を経過すれば、マンション管理士の登録を受けることができます。

参考:マンション管理適正化法30条1項1号

ウ 誤りです。マンション管理士試験の合格日から1年以内にマンション管理士の登録の申請を行わなければ登録を受けることができないとの規定はありません。

参考:マンション管理適正化法30条1項

エ 正しいです。本問の通りです。

参考:マンション管理適正化法41条

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03

マンションの管理の適正化の推進に関する法律(以下「適正化法」)より、

マンション管理士の登録に関する個数問題です。

なお、記述ア〜エについてそれぞれ解説します。

選択肢2. 二つ

ア  Aは、国土交通大臣(指定登録機関が登録の実施に関する事務を行う場合は指定登録機関)の登録を受けていないが、マンション管理士となる資格を有しているため、マンション管理士の名称を使用することができる。

 

誤。マンション管理士とは、国土交通大臣(指定登録機関が登録の実施に関する事務を行う場合は指定登録機関)の登録を受け

マンション管理士の名称を用いて、

専門的知識をもって、

管理組合の運営その他マンションの管理に関し、

管理組合の管理者等又はマンションの区分所有者等の相談に応じ、

助言、指導その他の援助を行うことを業務(他の法律においてその業務を行うことが制限されているものを除く。)とする者をいいます(適正化法2条5号)。

 

したがって、たとえマンション管理士となる資格を有していたとしても、

「登録を受け」ていないのであれば、

「マンション管理士」ではありません。

 

そして、マンション管理士でない者は、

マンション管理士又はこれに紛らわしい名称を使用してはならないので、

記述アは誤りです(適正化法43条)。

 

 

イ  Aが禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から2年を経過していなければ、マンション管理士の登録を受けることができない。

 

正。マンション管理士となる資格を有する者は、

国土交通大臣の登録を受けることができます(適正化法30条1項)。

ただし、拘禁刑以上の刑に処せられ、

その執行を終わり、

又は執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者は、

登録を受けることができません(適正化法30条1項1号)。

 

 

ウ  Aは、マンション管理士試験の合格日から1年以内にマンション管理士の登録の申請を行わなければ、登録を受けることができない。 

 

誤。Aは、たとえマンション管理士試験の合格日から1年以内にマンション管理士の登録の申請を行わなかったとしても、

登録を受けることができます(適正化法30条1項各号参照)。

なお、以下の規定と区別しておきましょう。

 

【適正化法60条2項】

管理業務主任者証の交付を受けようとする者は、

登録講習機関が行う講習で交付の申請の日前6月以内に行われるものを受けなければならない。

ただし、試験に合格した日から1年以内に管理業務主任者証の交付を受けようとする者については、

この限りでない。

 

 

エ  Aは、マンションの管理事務に関して2年以上の実務を経験した後にマンション管理士の登録を受けた場合であっても、登録講習機関が行う講習の受講義務は免除されない。 

 

正。マンション管理士は、5年ごとに、

登録講習機関が行う講習を受けなければなりません(適正化法施行規則41条)。

これは、マンション管理士として法改正等の知識を最新にアップデートするためのものです。

 

したがって、最初にマンションの管理事務に関して2年以上の実務を経験した後にマンション管理士の登録を受けた場合であっても、

登録講習機関が行う講習の受講義務は免除されません(適正化法41条)。

なお、以下の規定と区別しておきましょう。

 

【適正化法59条1項,施行規則68条】

管理業務主任者試験に合格した者で、

管理事務に関し2年以上の実務の経験を有するもの又は国土交通大臣がその実務の経験を有するものと同等以上の能力を有すると認めたものは、

国土交通大臣の登録を受けることができる

まとめ

以下の流れについては区別して覚えておきましょう。

 

【管理業務主任者】

(1)試験合格

(2)2年以上の実務経験or登録実務講習

(3)(1)から1年以内に交付

(4)(1)から1年を過ぎて交付or交付から5年ごとに更新するための法定講習

 

【マンション管理士】

(1)試験合格

(2)登録

(3)登録から5年ごとに更新するための法定講習

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